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後期研修医

医療現場からのメッセージ

1.様々な医療の変革

現在様々な医療の変革が起きようとしています。これは、厚生労働省が良い医療を適正な値段で提供できるシステムを、米国等に習って創られたもののように思います。厚生労働省は、各方面に気を使いながら、改革をすすめていますが、最終的には今の米国のようなシステムにしていくものと思われます。 この変革の柱としてまず挙げられるのが、国公立病院の独立法人化でしょう。独立法人化というのは、赤字になっても公的に助けませんから、各病院できちんと儲けをだして運営をしなさい、と言うことでしょう。赤字が続けば経営者が変わったり、経営を民間や銀行、あるいは商社かもしれませんが、そのようなところに任せるということになります。一見、無謀なようですが、多くのいわゆる良い病院が黒字を出しているのですから、出来ないわけがありません。

10年程前までは、病院で黒字を出しているというと、何か悪いことをして儲けてているイメージあったような気がしますが、この10年くらいは違います。保険点数において、患者さんに良い医療をしているともうかるように設定されているように思います。つまり、現在黒字を出しているというと、医療内容においてもよい病院であるという評価になっているように思います。

もう一つの変革の大きな柱は、医療費の定額制です。国立病院や特定機能病院が今年度から導入されてきていると思いますが、これは、必ずすべての病院に導入されることになるでしょう。現在行われている出来高払いの制度は、医療費の高騰の原因のひとつに考えられています。医療費の出来高払いは、世界中で日本でしか行われておらず、出来高払い制度であった他のすべての国が、医療費の定額制へ移行しています。ですから、日本も必ず医療費の定額制に移行することになるでしょう。さらに、今までは病院はどこへ行っても同じような印象がありました。それは、病院は宣伝が出来なかったからです。しかし今は、患者さんが病院を選別できるように、病院の宣伝ができるような方向に規制緩和がすすんでいます。

こういった、医療の変革により、現在約120万床の入院ベットを半減させようとしているとも言われています。社会的入院を減らし、その分、医師や看護婦が少なくてすむ介護施設への転換を迫っています。入院のベットが減少すれば、当然医師も少なくて済むようになり、医師過剰時代がやって来るといわれています。医療の変革のもうひとつは、医師の研修の義務化です。 いままで、多くの研修医が大学病院で研修をしていましたが、これによって大学病院に外の病院で研修をすることになります。一般的に、大学病院以外での研修の方が医師としての実力つくことを多くの学生が知り初め、大学病院以外の研修病院を求めるようになってきました。

2.この変革で必要となるのは、真に実力のある医師

医師過剰時代になると、真に実力のある医師が求められることになります。厳しい病院経営環境の中で、病院は医師を選別するようになり、医師のリストラを行なうようになるでしょう。現在は、患者さんが医師を選べる時代にもなってきているようです。そうなると患者さんから選ばれるような医師を病院は選ぶことになります。このあたりで、医師の派遣元としての大学医局機能は低下し、医療界(医学界ではない)での学閥が崩れてくるのではないでしょうか。

3.実力のある医師とは

では、実力のある医師とは、どんな医師をいうのでしょうか?この医師の実力を評価する指標として、まず、患者さんの評判があげられます。患者さんの評判は、医師の実力を表しているものと言えます。実質的には、"empathy" をもって全人的に患者さんを診断、治療でき、真に医療サービス(患者さんや家族を満足させるサービス)を提供できる先生が患者さんの評判になっているように感じます。しかし、医師になってすぐに評判になることは難しいでしょう。医師の実力を評価するのに、たとえば、アメリカではよく、チーフをどこでやったか?という質問をされるようです。つまり、研修医の最終学年(4~6年目)にチーフレジデントをやるのですが、それをどの研修病院でしたかと聞くのです。日本ではアメリカの制度を追いかけているわけですから、日本でも近い将来、医師の実力は、まず良い研修病院をでていることで評価されるようになることでしょう。

もう一つの評価の指標は、専門医取得と考えられます。現在、次第に認定医専門医制度が学会のものから公に認知されるシステムへと変化してきています。専門医を公表できるようになってきているのです。専門医を持っているほうが、持っていない先生より医師としての実力が評価されるということです。

4.実力のある医師になるには良い研修病院を選ばなければならない

実力のある医師になるには、よい研修病院でよい研修をし、チーフレジデントまでやることと、専門医を取ることということになります。医学部の学生にとっては、まず良い研修病院を選ぶことから始めなければなりません。

アメリカでは、医師の研修病院に対しては、政府から電話帳のようなマニュアルを渡され、それにのっとって研修をしていなければなりません。そのマニュアルに従っているかどうか、突然の査察が入るのです。ですから、アメリカではどこの研修病院でも最低限の研修は保証されているのです。しかし、今の時点での日本では研修病院によってあまりに研修が違いすぎるように思います。また、初期研修の2年で実力のある医師が誕生するわけではなく、それに続く後期研修も重要なものになってくるでしょう。(後期研修については次号に述べる予定です)

5.良い研修病院とは

良い研修をするには、良い研修病院を選ばなければなりません。良い研修病院とは一体どういうものなのでしょうか?研修医の側から見た良い研修病院の条件を考えてみました。(表1)

(表1)

  • 研修医ひとりあたりの症例数が多いこと(北米型ERなど)
  • 導医が良いこと(屋根瓦式指導体制)
  • コメディカルが協力的であり、24時間体制の検査、治療システムがあること
  • 病院が黒字であること
  • 専門医の取得ができること

まず、症例数が多いこと。初期研修で大切なもののひとつは、初期の診断能力ではないでしょうか。これは、診断がついていない多くの患者さんを診ることによって養われます。それは、いわゆる北米型ER(1次から3次まですべてをみる救急外来)がもっともよい場所であると思います。指導医が良いことも大切なことです。医者になるための研修で最も大切なことの1つは患者さんに接する態度でしょう。これは、指導医をまねることになります。見本となる良い指導医がいなければ、良い臨床医が育つはずがありません。

ほかに良い指導医の条件は、総合医(Generalist)であることをあげたいと思います。初期研修にとって、狭い専門分野しか知らない専門医の集まりではよい指導はできないでしょう。さらに、良い指導医に対して高い評価(地位的と金銭的)が必要なのですが、多くの公的病院ではそれがなされていないようです。良い研修病院といわれている多くの病院は屋根瓦式と呼ばれる指導体制をとっています。これは、研修医2年目が1年目を教え、研修医3年目は1,2年目の研修医を教え、チーフレジデントがそれを統括するというものです。そうなると、研修医1年目にとっては、2年目以上のすべての医師が指導医になり、易しいことは、2,3年目の研修医が、難しいことは4,5年目の研修医が教え、新しいことはスタッフクラスの指導医が教えるということになります。この体制の良い所は、指導医が分担されるので指導に疲れない、1年目の研修医は、来年は教えなくてはならないと思うと、1年目の時にしっかり勉強しなくてはならないと思う、ということです。 そのほかの条件は表1に示しました。

6.今後の研修病院のあり方

今後、良い医師になるために、良い研修をするために、医学部学生の研修病院を選ぶ目はますます厳しくなって来ることと思います。有望な研修医が集まる良い研修病院としての条件の1つは、良い病院であることでしょう。良い病院というのは、よい医療技術があるだけではだめでしょう。

近年、患者さんは、よい医療技術があるのは当たり前で、安心感やサービスを受けた満足感のようなものを求めているような気がします。それは、病院全体でその患者さんに何をしてあげられるか、どうしたらより満足して帰ってもらえるかを考えることができるシステムがあるかどうかだと思います。ここは、研修医の教育病院であるから多少の我慢はさせるのでは、患者さんは来なくなるでしょう。研修医にも良い病院の条件である患者さんに対する医療技術以外の部分でも満足させる術を教えながら、研修医と共に良い病院を発展させてゆくようなシステムが肝要な時代になって来ているように思います。

2年の初期研修だけでは、医師としてはまだ未熟です。認定医の取得できる3,4年は最低、できれば専門医の取得できる6,7年くらいの研修をできる病院にしていかないといけないように思います。そのようにして自分の病院で育てた医師はその病院のために、その病院を良い病院にするために働いてくれるようになり、大学の医局からの安定供給される医師よりもおそら平均的には実力が上になっているのではないでしょうか。そのような状況になると、医学部の学生が研修病院を選ぶ条件を表1に掲げましたが、これに加えての最後の条件は、ここで研修し働いているあいだに医療に関して夢が持て、それを実現させてくれるような病院を選ぶことになるのではないかと考えます。

良い研修医は良い研修病院に集まるようになると思います。そのような病院は良い病院としても発展していくことと思います。研修医は、安い労働力では決してなく、自分の病院を支えてくれるようになる金の卵なのです。

7.後期研修は専門研修でよいのか

多くの研修病院のホームページの後期研修の部分をみるとほとんどで、"後期研修"すなわち専門研修になっているようです。初期研修が終了したら、専門研修にはいってよいのでしょうか?世界中のほとんどの医学部は高校を卒業後8年で医師になります。日本では、6年で卒業し医師国家試験にさえ通れば医師免許を取得できます。医師免許は、現時点では法律的には、医師として何をしてもよい免許ではありますが、逆に医師として知らなかったでは済まされない事態も起こりうるわけです。そういう意味ではとても怖い免許証で、このために、できるだけ自分の専門以外は手を出さないという風潮もあるような気がします。しかし、現在では、確かなデータがあるわけではないのですが、患者さんからも、病院からも専門医よりも幅広く診療できる医師が求められているようです。

世界中の他の国の医学部卒業直後の医師と同じレベルになるには、この2年間の初期研修が必要で、これを終了してはじめてほかの世界中の医学部卒業生と同じに位になるのです。世界中の医学部卒業後の医師は、そこから研修が始まります。それは専門研修ではありません。内科として、外科としてなどその科のgeneralな力をつけるための研修です。後期研修は、そのようなgeneralな力をつけるための研修であるべきと考えます。

現在の日本の医師の多くが、専門家になっているようです。これは、研修医時代や他の時期に、自分の病院以外に行ってわかったことです。専門家というと、とても聞こえはよいのですが、どうも専門以外はほとんど知らないという感じなのです。しかも、たとえば、消化器科の医師でも、専門は消化器のなかの肝臓です、とか、さらに肝炎が専門です、などといっている場合もあります。そのような医師に話を聞くと、その消化器科の医師でも食道のことはわからないので聞かないでくれ、と言っているような場合も少なからずあるように思います。もう一つの例は、たとえば胸痛の患者さんがいるとします。多くの患者さんは心臓が心配なので、あるいは人に勧められて循環器科に行く事が多いでしょう。しかし循環器科では、心臓を調べて心臓は心配いりません、と言うだけかもしれません。患者さんは、これでは満足しないのです。胸痛の原因が何かわかっていないからです。それで、患者さんはどうしてよいかわからず、色々な科を回ることになります。ほかの国のことを聞いてみると、どうも、このような医師は日本だけのようです。

8.私の後期研修

私自身の後期研修を思い出してみました。初期研修は茅ケ崎徳洲会病院で開始しました。それは、茅ケ崎徳洲会病院が開院して2年目でした。研修1年目に内科、外科、小児科、産婦人科、夜間と日祭日の救急を回りました。現在の初期研修に当たる部分と思います。2年目から内科に固定して、内科の中の消化器、循環器、神経をローテーションしました。この、2年目から後期研修と言えるものだと考えます。消化器ローテーションでは、上部消化器内視鏡検査も行い、他の科にローテーション中もその技術を上達させるために週に1日はやらせてもらっていました。循環器ローテーションでは、心臓カテーテルもやらせもらっていましたが、これも、循環器ローテーション終了後も週に1回やらせてもらっていました。3年目には、内科の指導医とともに他の病院の研修(応援を兼ねた)に3ヶ月、呼吸器病の研修のために塚本前茅ケ崎徳洲会病院院長のいた病院に2ヶ月、核医学検査を茅ケ崎徳洲会病院で始めるというので、核医学の研修に東海大学放射線科に1ヶ月、病理解剖の資格医をとるために横浜南共済病院の病理に1ヶ月など、をローテーションしました。5年目にはチーフレジデントとして、1、2年目の研修医と共に朝7時からの回診をし、夕方の入退院カンファレンス、その他のカンファレンスの責任者として研修医の教育に携わったと思います。学会活動も、指導してくれました。

研修2年目の時に内科地方会で症例報告をしたのを始めに、毎年4,5つの発表をしてゆきました。症例発表のまとめ方、臨床研究の仕方なども指導されました。この後期研修の中で、もっとも良かった点は、手本になる内科指導医がいたことです。もともとアメリカでインターンとレジデントをやってきた内科の指導医が2人いて、この他にも3人の内科指導医がいましたが、どの先生も、内科の中の自分の専門以外の知識がとても豊富でした。中にはウオーキングハリソン(ハリソンというのは米国の有名な内科の教科書)と言われていた先生もいました。このような指導医の中で育てば当然、最初の目標はここにいる総合内科的であって、しかも専門を持っているような先生を目指すことになります。

次に良かった点は、自分の病院にない専門は、自分の病院以外で研修をしたり(給与は自分の所属していた病院からでました)、自分の病院以外の病院から臨床のよくできる先生方を毎月定期的に呼び、症例を中心としたカンファレンスをしてくれました。もうひとつ良かった点は、主治医になるという意味がよく理解したことです。特に外来では、患者さんが来て、診断が確定するまでは、自分の患者さんとして責任をもち、診断がついたら、自分で治療できるものはするし、他の先生がよいと考えれば、他の先生にお願いするという態度です。

9.後期研修とその後

研修終了後(6年目から)は、そのまま茅ケ崎徳洲会病院の指導医(チーフレジデントを終了した6年目以上は指導医になることができた)になり、専門として内科のなかの循環器を選び、更に循環器に重点をおいた研修を続けました。この期間中も内科の医師として内科外来や内科の当直も行っていました。

医師になって(研修開始から)8年目に湘南鎌倉総合病院が新規に開院した時に、当時の鈴木隆夫茅ケ崎徳洲会病院長や数人の茅ケ崎徳洲会病院で育った医師と共に湘南鎌倉総合病院へ異動しました。湘南鎌倉総合病院の開院時は内科医が私を含めて4人だけで、その4人とも循環器が専門でした。そうはいっても、循環器疾患以外の患者さんもたくさんくるのですから、循環器疾患以外もみれる私は、循環器疾患以外を中心にみるようになりました。ここで、研修医時代に覚えた内科の知識、技術が役に立ちました。消化管内視鏡、血管造影(心臓以外)、透析回診、呼吸器管理なども行い、総合内科医として活動することになりました。

血液疾患、免疫疾患等も、外からの指導医に確認しながら診断治療をしてゆきました。そうしながら、湘南鎌倉総合病院で内科指導医の募集を行い、内科指導医も増やしてゆきました。湘南鎌倉総合病院では、研修のプログラムに携わる立場になりました。

もともと、茅ケ崎徳洲会病院でも、湘南鎌倉総合病院でも、内科の研修は、初期研修の1,2年を終了してから5年目のチーフレジデント終了までは、内科全体をみるという総合内科医を育成するのが当然のようになっていましたから、湘南鎌倉総合病院でもそのようなプログラムになりました。総合内科に所属しながら、各専門領域をローテーションするわけですが、その間も内科当直、内科外来など、内科全体にかかわる業務や各科のカンファレンスもできるだけすべて出席するような形でした。

専門研修は、チーフレジデント終了後に、国内国外の研修(研修中も給与は湘南鎌倉総合病院からでていた)によっても行われました。研修医も次第に増え、湘南鎌倉総合病院で研修を開始した医師が、いろいろな専門医資格をもった総合内科医として活躍しています。このように研修医、指導医の時代を経て、私は、10の専門医または認定医を取得できました。それだけ、頑張ったことではなく、日本の専門医、認定医はそのくらい簡単に取れるということでしょう。

10.一般内科と総合内科

一般内科と総合内科はどう違うのでしょうか?あまりきちんとした定義はないようです。一般内科は、以前からある言葉ですが、どうも、ある病院の内科の中で、消化器科、循環器科などがあり、それぞれ独立していて、それ以外全部をみる内科を一般内科と言っていることが多いように思います。しかも、なんとなく専門科よりも低くみられているような気さえします。私自身は、一般内科という命名にちょっと抵抗感がありました。一般内科ではなくて、全般内科ではないかと思っていたからです。総合内科と言う言葉が使われるようになって、私自身の専門科はこれにしようと考えています。

11.何を専門にするかを考える良いチャンス

初期研修では、自分が内科医になるか、外科医になるかなど大きな方向づけが可能でしょう。内科の中の何をするかと言うのは、後期研修の中で考えるのが良いのではないかと思います。実際にやってみなければ本当の自分の進む方向はわからないかもしれません。それだけではなく、医学の進歩はとても早いので、医療の状況がかわると自分の方向性も変わるかもしれません。更に、私自身の場合がそうであったように、病院が自分をどのように必要としているかも、自分の専門を考える上でのひとつの材料になるかもしれません。

12.専門医の取得

今後、実力を評価するひとつの方法が専門医でしょう。内科認定医と専門医、外科認定医は後期研修の中で取得できるようになります。これらを取得した後に各科(たとえば循環器専門医とか消化器専門医など)の専門医を取得することになります。これらの取得には、内科認定医取得後、あるいは外科認定医取得後、3、4年の期間が必要で、専門医教育病院で研修をしなければなりません。つまり、期間的には、後期研修の中にも一部は専門研修が入ってくる計算になります。そのために、後期研修医を育てようとする病院では、専門医教育病院にもなっている必要があります。専門医教育病院は各学会がそれぞれ規定していて、簡単にはなれないこともあります。

医師過剰時代が来ると言われていますが、ほかに実力を評価する方法がないので、内科、外科などの専門医(認定医)を取得し、さらにその中の専門分野の専門医をとることが、今後の医師(研修医)に必要になってくることでしょう。しかも、専門医を公表できるようになってきています。専門医がたくさんいる病院が評価されるような時代になるかもしれません。

13.マイナー科ではどうするのか

マイナーと呼ばれている科は、初期研修を終了してすぐにそれぞれのマイナー科の研修を始めてよいのでしょうか?初期研修だけで、医師としての研修は十分でしょうか?米国での話を聞く機会がありました。マイナー科にゆく先生方は、卒業して医師免許を取得後(日本では初期研修終了後でしょうか)、すぐにマイナーに行くのはまれで、外科系、内科系の研修を2、3年してからマイナー科にゆくことになるそうです。確かに、初期研修だけでは不十分と思います。

14.病院側にとって、後期研修を研修医に提供するうえで大切なこと

今まで述べた事から、後期研修を研修医に提供する上で大切な事をまとめてみました。

  • 教育全体に責任を持つこと(初期研修から後期研修を経て、専門医を取得できるまで責任を持つ)
  • その病院にない専門科に関して、他の病院での研修をさせたり、その専門の指導医を呼びカンファレンスをするなどできるだけ多くの専門医教育病院になっていること
  • 手本になる指導医がいること
  • 自分の病院と研修を自分たちで良くしてゆこうとする意識をもたせること
  • 学会活動を支援するシステムがあること
  • 専門を何にするかの自由度が研修に保証され、研修終了後、指導医としての就職先が確保されていること

15.後期研修医にとって、後期研修をする病院を選ぶための指針

では、研修医にとっては、どんな病院を後期研修として選べばよいか、に関しては、上の5つの条件のほかに 病院が黒字であること も必要な条件でしょう。現在、ベット数の削減から病院の倒産もでてきています。国公立病院も独立法人化の動きから倒産する病院も出てくる可能性がでてきました。そのために、研修医側からすれば安定した経営状態であることも重要な条件になると思います。

16.後期研修は専門研修ではない

後期研修は専門研修ではなく、General な内科医、外科医などになるための研修をするべきと考えます。専門研修は、それからでも遅くはないと思います。今後、後期研修まで研修をさせてくれる病院に良い研修医が集まってくると考えられますし、後期研修から、良い研修を求めて、移動する初期研修終了後の研修医も増えてくることでしょう。良い病院と良い研修は、やる気のある良い研修医とともに、病院全体が一体となって取り組むべきと考えます。

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