診療科・部門案内

臨床検査科

精度の高い検査、迅速に対応できる体制

臨床検査とは、病気の原因を調べたり、治療の効果を見るために行なわれます。
大きく分けると、生理機能検査、検体検査にわけられます。
生理機能検査は直接患者様を対象として行なう検査であり、検体検査は患者様から採取された血液や尿などを調べる検査です。

当検査室では精度の高い検査を目指し、迅速に対応できるよう、年中無休24時間体制で検査を行なっています。

検査科責任者のご挨拶

臨床検査科は、「広く浅く一部は深く」がモットーです。そして、運営にあたっては、環境、教育、学術を3本柱にしています。

当院は稼動病床292床と大きくありませんが、臨床検査科は、生化学、血液、一般、免疫、輸血、細菌、病理、細胞診、生理検査、超音波検査と幅広い体制をとっています。特殊な検査を除き、全員が対応できるようにしています。そして、分野ごとに担当技師をおき、分野責任者として検査を極めています。

初期教育では、わからないことだらけの状態で、分野責任者の指導を仰ぎながら広く学び、中期教育では、その分野責任者を目指し、各種認定試験取得を目標とします。また、近年は積極的に学会に参加し、発表を行っています。表舞台にたつことは、本人の勉強の一環でありますが、当院検査科を知ってもらうための活動でもあります。

平成21年4月から新卒採用を開始し、今年度も2名の新卒者を迎えることができました。今日現在まで昨年までの採用者7名は結婚転勤者1名の他は、リタイヤはおらず当院で活躍しています。環境、教育、学術のすべてがそろっている臨床検査科の成果の一部と考えます。またまだ発展途上の部署ではありますが、一緒に病院を築いてみませんか。

検体検査

院内で実施している検査項目(2010年3月)

生化学免疫・血清尿・糞便・穿刺液
TP梅毒定性、定量尿一般定性
AlbHBsAg検尿沈渣
A/G比HBsAbCCR(24時間)
ChEHCVAb尿中微量アルブミン
T-BilHIV抗原抗体尿中GLU定量
D-Bil
ALPTSHテストパック(自費)
γ-GTPF-T3
AST(GOT)F-T4髄液検査
ALT(GPT)腹水検査
LDHBNP胸水検査
CPK関節液検査
CK-MBCEACAPD検査
AMYPSA気管支肺胞洗浄液検査
GLU
HbA1c血液型(ABO、Rh式)便ヘモグロビン(OC法)
T-CHOクームス試験・直接 便潜血反応(グァヤック法)
TGクームス試験・間接
HDL-C赤血球不規則抗体検査曉虫検査(セロファンテープ法)
LDL-Cクロスマッチ(交差適合試験)
BUN
CRE
UA
Na、K、Cl
IP
Ca
Mg
Fe
UIBC
TIBC
フェリチン
CRP
NH3
血液・凝固細菌迅速その他
CBC迅速インフルエンザA、B血液ガス分析
血液像A群β溶連菌迅速検査
Retロタウイルス抗原(便)心筋トロポニンI
PT(INR)アデノウイルス抗原(咽頭、便)
APTT迅速マイコプラズマ抗体(EIA法)ジコキシン
血沈(ESR)迅速RSウイルス抗原
出血時間 尿中肺炎球菌抗原
骨髄穿刺 VCM(バンコマイシン)
GM(ゲンタマイシン)
アルコール(エタノール)
浸透圧(血清、尿)

生化学

患者様から採取された血液中には、様々な物質(酵素、電解質、糖質、脂質など)が含まれています。これらの物質を検査することにより、病態の把握や早期発見につながります。その物質の中から総39項目(2010年3月現在)を、昼夜問わず、即日報告を目指し検査しています。

※検査項目のご案内

免疫、血清

B型肝炎、C型肝炎ウイルスや甲状腺ホルモン、癌などで増加する腫瘍マーカーなどを検査しています。
生化学と同じように、昼夜問わず、即日報告を目指して検査しています。

血液検査

血液検査は大きくわけて血算検査と凝固検査に分けられます。
血算検査は血液中の細胞(白血球、赤血球、血小板など)の数やヘモグロビン濃度などの検査を行っています。
凝固検査では自動分析器にて出血や止血機構の有無を調べます。

一般検査

一般検査では主に尿や便の検査を行います。尿中には様々な物質(蛋白、潜血、糖、ケトン体など)が含まれています。
それらを自動分析器を用い検査し、さらに顕微鏡で沈殿物を観察し、細胞成分や細菌の有無を調べています。
これらを検査することにより腎、尿路系疾患を主に調べることができます。

便検査では肉眼ではわからないごく少量の血液(潜血)を検出し消化管出血の有無を調べます。
その他の検体として腹水、胸水、関節液、髄液などの検査も行っています。

輸血検査

緊急の輸血に対応すべく24時間体制で検査をしています。
主な検査としては血液型検査、不規則抗体検査、クロスマッチ(交差適合検査)を行なっており、また、血液製剤の管理、供給も主な仕事になっています。

細菌検査

患者様から採取した検体(喀痰、尿、便、血液など)から細菌を検出し、その菌がどのような菌であるか、どのような抗生物質が有効であるかを検査しています。
検査結果から感染症の診断や治療方針の決定などに役立っています。
主な検査としては、グラム染色、チールニルゼン染色、一般細菌培養、同定、薬剤感受性検査などを行っています。

病理検査

私たちの体を構成している細胞や組織の形態を顕微鏡で観察し、病気の診断や進行度、治療効果の判定を行う検査です。
病理検査には次のような検査があります。

病理組織検査

内視鏡検査などにより採取された組織(生検)や手術により摘出された組織を約3μmの厚さに切り、スライドガラスに貼り付け、染色したもの(プレパラート)を顕微鏡で観察し、病理専門医により病変の性質や広がり等の診断を行っています。

肝臓

腎臓

術中迅速診断

手術中に病変が確実に切除されているかを調べる検査です。
この方法では通常2~3日かかる検査を30分程度で行うことができ、腫瘍の取り残しなどを防ぐことができます。

細胞診検査

尿や胸水、腹水など液状の検体や、病変部を擦過して得た検体を、細胞レベルで観察し、細胞検査士と細胞指導医により診断を行う検査です。子宮がん健診や、肺がん検診の喀痰などは細胞診検査です。

子宮膣部正常細胞

異形成細胞

腺癌細胞(腹水)

病理解剖

病死された患者様に対し、死因の究明や治療の効果、病気の本態を確認するために行います。
また、今後病気の予防や診断、治療などの医学の発展に役立てます。

生理機能検査

心電図検査

心臓は電気的な刺激を筋に伝えて収縮を繰り返しています。この電気的興奮をとらえ記録したものが心電図です。
心電図により心臓の向き、大きさ、速さ、リズム、伝導障害、虚血、梗塞部位の診断ができます。
一般的な安静時心電図のほか、負荷心電図、ホルター心電図も行なっています。

呼吸機能検査

肺の大きさ、換気能力、気道の異常、肺拡散能力などが呼吸機能を見る検査です。
基本検査として肺活量と努力性肺活量検査があります。肺活量検査は、肺が一度に取り込める空気の量を測定し、努力性肺活量は息をいっぱい吸い込んだ後に、力いっぱい息を吐き出すその勢いを測定します。

超音波検査(エコー検査)

超音波とは人の耳に聞こえない20000Hz以上(高周波数)の音で、超音波は約1530m/sの速さで生体内を伝わり(空気中は約300m/s)、その反射を画像として記録する装置です。超音波検査は他の画像診断装置と異なり常にリアルタイムにそしてどんな角度からも画像として描出することができ、また身体に無侵襲であることから何回でも検査が行なえる利点があります。

部位としては、肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、子宮、卵巣、前立腺、膀胱などの内臓、また、乳腺や甲状腺、さらには心臓の動きや血管などに異常がないかを調べます。

その他

脳波検査、筋電図検査、眼底検査、眼圧検査、末梢循環動脈硬化検査(ABI 検査)などがあります。

採血室

当院では2F採血室で外来の患者様の採血・採尿を行っております。

採血室受付時間

■月~土曜日(祝日除く)8:30~19:00 ※左記時間帯以外の採血は外来で行います。

業務実績

2016年度月平均件数

  • 生化学検査:3391件/月
  • 免疫検査:666件/月
  • 血液検査:3016件/月
  • 一般検査:1864件/月
  • 細菌検査:545件/月
  • 病理組織:101件/月
  • 病理細胞診:107件/月
  • 病理解剖:1件/年
  • 心エコー:159件/月
  • 腹部エコー:425件/月
  • 乳腺エコー:128件/月
  • 甲状腺・その他体表エコー:157件/月
  • 血管エコー:164件/月
  • 心電図:1152件/月
  • ABI:132件/月
  • 肺機能:376件/月
  • ホルター心電図:9件/月

所属学会

2016年度現在

  • 日本臨床衛生検査技師会
  • 静岡県臨床衛生検査技師会
  • 日本超音波検査学会
  • 日本超音波医学会
  • 日本心エコー図学会
  • 日本乳腺甲状腺超音波医学会
  • 日本臨床微生物学会
  • 日本環境感染学会
  • 日本輸血・細胞治療学会
  • 日本臨床細胞学会
  • 日本消化器内視鏡技師会

認定資格取得者数

2016年度現在-重複あり

  • 国際細胞検査士:1名
  • 細胞検査士:1名
  • 超音波検査士 消化器:4名
  • 超音波検査士 循環器:3名
  • 超音波検査士 体表:2名
  • 超音波検査士 血管:1名
  • 二級臨床検査士 循環器生理学:3名
  • 二級臨床検査士 臨床化学:1名
  • 二級臨床検査士 病理学:1名
  • 第1種内視鏡技師:1名

発表学会

2016年度実績

  • 第41回 日本超音波検査学会学術集会 (仙台 5月10-12日)
    「外的要因により破裂を来した腎血管筋脂肪腫の1例」
    「超音波診断装置を用いた静脈採血について」
  • 第57回 日本人間ドック学会学術大会 (松本 7月28-29日)
    「CEA軽度上昇と呼吸機能検査の関連についての検討」
    「人間ドックの乳腺エコーにて経過観察中の腫瘤にわずかな性状変化をきたした1例」
  • 第65回 日本医学検査学会 (神戸 9月3-4日)
    「採血に最も適した血管を探す工夫」
  • 第58回 全日本病院学会 (熊本 10月8-9日)
    「24時間体制の検査科運営について」
    「休日に実施する細菌検査のメリットと当院の体制」
    「下肢静脈瘤ラジオ波血管内焼灼術の臨床検査技師の関わり」
  • 第28回 日本臨床微生物学会学術集会(長崎 1月20-22日)
    「Pasteurella属による感染を繰り返し起こした1症例」
  • 第32回 日本環境感染学会総会学術集会(京都 2月24-25日)
    「療養型病棟におけるESBL産生菌について」
閉じる