新型インフルエンザ等対策に関する事業計画について

静岡徳洲会病院では、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、新型インフルエンザ等が発生した際の医療提供体制や院内での対応を定めた「新型インフルエンザ等対策に関する業務計画」を策定し、地域の皆さまに安全で確実な医療を提供できるよう体制を整えています。

第一章 総則

第1節 目的

静岡徳洲会病院(以下「当院」という)は、新型インフルエンザ等対策特別措置法(以下「特措法」という)の規定に基づき、静岡県知事の指定を受け、 指定地方公共機関となっている。 当院は、新型インフルエンザ等対策において、第1種協定指定医療機関としての役割を踏まえ、地域住民が安心して医療を受けられる体制を確保することを目的として、特措法第9条第1項に基づき、必要な措置を講じるため本業務計画を作成する。

第2節 基本方針

当院は、新型インフルエンザ等対策の遂行に当たり、県、地方公共団体及び指定(地方)公共機関等と相互に協力・連携を図りながら、病院が一体となって、これを遂行するものである。

第3節 業務計画の運用

1. 対象とする感染症と運用

本業務計画は、新型インフルエンザ等に加え、国民の生命及び健康に重大な影響を及ぼすおそれがある、新たな呼吸器感染症の流行など、幅広い感染症の発生及びまん延を対象とし、状況に即して適切に運用する。また、事態の進展が想定と異なる場合にも、正確な情報に基づいて従業員等の安全確保を最優先としつつ、本業務計画を遂行する。

2. 発生段階の定義

本業務計画における新型インフルエンザ等の発生段階定義は、「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」(令和6年7月閣議決定)に基づく。

発生段階 状態
準備期 新型インフルエンザ等の発生覚知する以前まで
初動期 新型インフルエンザ等の発生覚知後、政府対策本部が設置されて、基本的対処方針が定められ、実施されるまで
対応期 基本的対処方針の政策後、政府対策本部が廃止されるまで

3. 本業務計画の作成・周知

本計画は感染制御チーム(以下、ICTという)によって作成され、院内感染予防対策委員会(以下、ICCという)にて周知される。
本計画の修正、変更等は、最新の知見に基づき対策会議で行うこととし、修正、変更の内容に関しては、院内メール及び chatis などを通じて職員に周知徹底される。

第二章 新型インフルエンザ等対策の実施体制

第1節 新型インフルエンザ等対策の実施体制

1. 平時の体制

ICT は、新型インフルエンザ等対策の発生を想定し、診療継続計画に基づく体制の整備、優先診療と流行への備え、職員の健康管理と啓発等について対策を講じるとともに県、地方公共団体及び指定(地方)公共機関等で実施される訓練参加を通じて、当院の役割を確認するとともに本計画の見直しを図る。

2. 発生時の実施体制

国内外における新型インフルエンザ等の発生覚知後、政府対策本部が設置され基本的対処方針が定められた場合、院長は対策本部を設置し、診療継続計画に基づき、外来及び院内診療体制や従業員の健康管理等の把握、各部門の対応について必要な措置を講じる。

3. 対策本部の設置

新型インフルエンザ等の発生覚知する以前まで(準備期)は、ICTによる運営準備、 新型インフルエンザ等の発生覚知後、政府対策本部による基本的対処方針策定から政府対策本部が廃止されるまで(初動期・対応期)は、感染症名を冠した対策本部を設置する。対策本部長は院長とし、構成員は ICC 担当医、看護部長、事務長、診療部門代表、ICT メンバーとする。また、構成員の欠勤を想定し、院長の判断により必要な構成員を選任できる。

4. 意思決定機関としての体制

新型インフルエンザ等の発生における診療体制及びその縮小等については、対策本部で検討し、本部長である院長が決定する。院長不在時は、対策本部 ICC 担当医が、その代理を務める。

第2節 情報収集・共有体制

1. 情報収集

平時より新型インフルエンザ等に関する情報を ICT が収集する。

2. 共有体制

収集した情報は ICT で共有され、必要に応じて ICC または全職員に周知される。行動レベルでの指示共有が必要な場合は、各部門責任者への通達とし、各部署長より職員への指示が行われるよう周知する。

3. 職員等の発生状況や欠勤の確認体制

職員は、平時より出勤時の健康状態を健康観察の基準に沿って報告する仕組みを実践する。体調不良等は各部署長に報告し、受診・復職の基準に従う。感染症発症時は院内の報告フローに沿って感染管理への報告を行う。職員の欠勤による不足に対する応援体制及び業務の縮小については診療継続計画に基づき、対策本部で必要な措置を講ずる。

4. 職員への情報提供体制

新型インフルエンザ等に係る情報は、ICC 及び ICT で報告、共有する。緊急情報は院内メール及び chatis を活用し職員に通知する。またマニュアル等業務に係る内容については、イントラネット上にアップし職員ログによりいつでもアクセス可能な状況とする。

5. 当院利用者向けの情報提供体制

新型インフルエンザ等による診療体制の変更等は、病院ホームページ上への掲載、院内のポスター等での提供を実施する。また、管内保健所及び医師会、関連医療機関等への文書通達を実施する。

第3節 関係機関との連携

1. 平時の連携体制

平時より地域における連絡会議等(以下)に参加し、当院の役割を確認するとともに、連携体制の確認を行う。

  • 静岡市感染症等合同カンファレンス
  • 新型インフルエンザ等に係る関係医療機関連絡調整会議
  • 感染対策中部ネットワーク(感染担当看護師)
  • 静岡市感染防止対策向上加算取得病院看護師意見交換会

2. 発生時における連携

発生時においては行政及び連携機関等と、メール等で情報を共有する。また、最新の知見や政府方針に基づき、他医療機関と連携を取り、その都度作成・更新されるマニュアルに沿って柔軟かつ迅速に対応していく。

第三章 新型インフルエンザ等対策に関する事項

第1節 新型インフルエンザ等対策業務の内容及び実施方法

1. 特措法に求められる新型インフルエンザ等対策業務の具体的内容

医薬品、医療機器及び衛生材料は、事前に在庫確保をすり合わせた上で物品管理業者が確保・提供を行う。また、発生時の供給制限等の不測の事態を想定し、医療機器等の保守点検を行う。

2. 発生時の人員確保計画

対応期において、患者数の大幅増加及び勤務可能な職員数の減少により、診療制限を行う必要性が生じた場合は、診療継続計画に基づき、段階的に診療制限を開始する。

3. 業務実施に係る設備上の事項

エリア区分、ゾーニングについて切替えのタイミングを対策本部で検討するとともに、必要な備品について確保及び保守点検、在庫管理を行う。

4. 特定接種の実施

院長は、政府対策本部において特定接種の優先順位が決定された場合、最新の知見に基づき、これを職員へ周知するとともにワクチン接種の実施を行う。

第2節 感染対策の検討・実施

1. 感染対策の検討

平時より手指衛生をはじめとする標準予防策を中心に基本的な感染対策の徹底を行うとともに、新型インフルエンザ等発生時の診療等が円滑に運用できるよう、既存の院内感染マニュアルを最新の知見に基づき適宜改訂し、職員へ周知する。

2. 感染対策の実施

平時より職員は、院内感染マニュアルに則って通常業務における感染対策を実践する。また従業員の感染対策実施状況については、各部門のリンクスタッフが支援するとともに、ICT ラウンドにて確認を行う。

3. 備蓄品の検討・実施

感染対策に必要な標準的個人防護具(サージカルマスク・グローブ・エプロン/ガウン、フェイスシールド等)について備蓄または在庫量を検討・把握する。

第四章 教育・訓練・点検・改善

第1節 教育・訓練

1. 教育・訓練の実施

新型インフルエンザ等発生時など感染症有事に備えるため、必要な従業員研修を ICT が主催し実施する。さらに、感染検疫所(清水港)、動物検疫所(静岡空港)、第 1 種協定指定医療機関等で実施される感染症を想定した訓練に参加し、連携強化・役割再確認・体制の整備見直しを行うとともに、静岡市保健所/静岡市医師会/感染対策向上加算 1 施設の共同で実施される新興感染症等を想定した合同訓練に参画する。

2. 点検・改善

上記訓練への参加により、当院の業務計画について点検・改善を行う。