がんドック

がん(悪性腫瘍)は日本人の死因第1位を占め、死亡の約30%が癌です。また日本人の二人に一人ががんにかかるともいわれています。がんで命を落とさないためには、治癒が可能なほど早期の段階で発見しなければなりません。

がん検診で大切なこと

がん検診は、がんをみつけられれば良いということではありません。がんは次第に大きくなってきますので、大きくなればみつかるのは当たり前です。「がんドック」では、治療して治るくらいの小さなうちに癌を見つけなければ意味がありません。そのようながんは、通常症状はまったくありません。

当管理センターでの「がんドック」

静岡徳洲会病院では、PET-CTと下記の表に掲げたよいと考えられる癌健診に超音波検査(乳腺、甲状腺、腹部)、血液検査(前立腺癌をみつけるためのPSAほか)を組み合わせて総合的な癌検診を行っています。
担当しているのは、PET-CTの読影は放射線科専門医と核医学専門医兼PET-CT核医学認定医のダブルチェック、消化管内視鏡は消化器内視鏡専門医、マンモグラフィー読影専門医、人間ドック専門医の各専門医が担当し、それぞれの検査の質を高めています。

癌検診:従来の健診と良いと考えられる癌検診

部位 従来の健診 よいと考えられる検診
胸部レントゲン写真 PET-CT、低線量CT
胃透視撮影(バリウム検査) 上部消化管内視鏡(胃カメラ)
大腸 便潜血反応 下部消化管内視鏡(大腸ファイバー)
頭頚部 なし PET-CT
乳腺 触診 超音波検査+マンモグラフィー、PET-CT
子宮癌・卵巣癌 超音波検査・細胞診 内診と細胞診PET-CT、超音波検査、MRI

◆参考文献:『The Palm ザ・パーム』 第36号(2010年春号)P38~45「医療最前線68 癌ドック最前線」静岡徳洲会病院 相澤信行 著

がんドックは、毎年やることが大切です

1年前後以内にがんドックをやって異常がなかった方に翌年のがんドックで見つかった癌はすべて早期癌でした。通常の検診と違って値段はかかりますが、よりよい癌検診をして癌になって苦しんだり、早く命を落とすことがないようにすることは大切なことと考えます。